今、教育界で話題のGIGAスクール構想、プログラミング教育、ICT教育、情報リテラシー教育、情報モラル教育…。今回は○○教育の中でも「情報教育」にまつわるものを整理してみました!
情報教育とは?
文部科学省が定める情報教育の定義は、子どもたちの情報活用能力の育成を図ることです。(1)
この情報教育は、10年以上前からいわれる生きる力に由来しています。
膨大な量の情報が、急速な勢いで変化していく現代社会。
その中で、子どもたちと情報、インターネットに関係する問題がメディアなどの影響もあり、
徐々に情報教育の必要感が高まってきて、子どもたちに必要な生きる力の中にしっかり位置づけられるようになりました。
情報系の○○教育を整理してみた
色々な言い方がありますが主に以下のものが情報にまつわる○○教育です。(他にもあるかも!)
- 情報モラル教育
- 情報リテラシー教育
- ICT教育
- プログラミング教育
位置づけは次のようになっています。
情報教育は、今進められている教育の情報化やGIGAスクール構想の下に位置づけられています。
今現在、”子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育 ICT 環境の実現”のためにタブレットなどのICT機器が整備されていますね。
教育の情報化には、情報教育を進めるだけではなく、教育の営み自体も情報化して予算確保や政策推進に繋げようという意図もあるのではないでしょうか。
情報系の○○教育の定義とは
情報教育は大きく2つに分かれています。
- 情報モラル教育|情報を正しく利用する態度の育成、知識の理解
- 情報リテラシー教育|情報を活用できる能力の育成
ICT教育・プログラミング教育は、能力の育成に入るでしょう。
- ICT教育|ICT機器(情報手段)の活用能力の育成
- プログラミング教育|プログラミング的思考力の育成
プログラミング教育の中にも、ICT教育になる部分もあり、混ざり合っています。(2)
プログラミング教育は、プログラマーを育成するためのものではなく、あくまでICT機器を活用し、情報を順序だてて活用していく問題解決能力を育成するものとされています。
まとめ
情報教育は、子どもたちの生きる力を育み、個別最適化の学びのために進められている側面が強い。
全体的な流れからは、最終的に全てひっくるめて情報教育という言葉が出てきたという印象です。
紛らわしいし、言葉に固執する必要はありませんが、教育について話すときの共通言語の一つになってきていますよね。
小・中・高・特支など、学校別に目標が設定されていたり、調査が進められています。科目編成や入試にも絡んでます。既存のシステムに項目が追加されたため、負担感に不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。(基本的に学校では新しい○○教育は、教科横断的に進めるようにとされていますが…)
○○教育という言葉だけが独り歩きしないように、先の見えない不安が少しでも解消されるように今後も整理していきます。
参考文献
(1)文部科学省,『「教育の情報化に関する手引」作成検討会 議事要旨』,(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/056/index.htm).
(2)――――,「小学校プログラミング教育の手引き(第三版)」,(https://www.mext.go.jp/content/20200218-mxt_jogai02-100003171_002.pdf).
(3)――――,「教育の情報化に関する手引(令和元年12月)」,(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00724.html).
(4)――――,「GIGAスクール構想の実現について」,(https://www.mext.go.jp/a_menu/other/index_00001.htm).
(5)――――,「教育の情報化の推進」,(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/index.htm).